イー・ビー・ソリューションズ株式会社

MENU

第4回 ポイント2 RPA導入の方法を知る-2

  1. TOP
  2. コラム
  3. RPA導入を成功に導くための4つのポイント
  4. 第4回 ポイント2 RPA導入の方法を知る-2

RPA導入を成功に導くための4つのポイント

RPA導入を成功に導くための4つのポイント

第4回 ポイント2 RPA導入の方法を知る-2

イー・ビー・ソリューションズ株式会社 コンサルティング部
マネージング・コンサルタント 錦織 礼二

業務委託(BPO)型RPA導入3 - 開発プロセス

ロボットへ作業を指示するためのシナリオ作成はIT部門が担う場合が多く、ロボットが処理する業務の可視化や、ある程度の業務整備が必要となります。この作業の負担がとても大きく、そのためにRPA導入が敬遠されてしまうことがあります。

しかし、要件定義時に対象業務の可視化が不十分な場合、手戻りの発生や業務の見直し(BPR)が、RPA開発のプロセスに包含されてしまい、期間やコストが当初より増大する傾向があります。最悪の場合、RPAの導入自体の効果が出ず、社内の展開活動が暗礁に乗り上げてしまうことがありますので、まずはしっかりと業務を可視化してから、RPA開発の要件定義を始めましょう。

業務の可視化とRPA開発を繰り返し、ある程度の効果が出てから、業務の見直しを含めてRPAの導入を拡大させましょう。

業務の可視化

派遣型RPA導入

一般的な就業規則派遣ロボットの場合
1 総則 不要
2 人事(採用、異動等) 不要
3 服務規律 ロボットに関する禁止事項や遵守事項を取りまとめる必要あり
(導入基準、セキュリティガイドラインなど)
4 労働時間、休憩及び休日 不要
5 休暇等 不要
6 運用部門にて管理 導入(業務)部門にて管理
7 賃金 不要(実行用のパソコンやRPAライセンスの購入費は必要)
8 退職金 不要
9 無期労働契約への転換 不要
10 安全衛生および災害補償 不要(ロボットが動作するパソコンに関する安全衛生および災害補償は必要)
11 職業訓練 業務シナリオ、業務フロー
12 表彰及び制裁(賞罰) 不要
13 公益通報者保護 不要
14 副業・兼業 不要

派遣型のRPA導入を行う場合は、導入先の部門にPCを設置し、デスクトップ型ツ-ルをインスト-ルします。導入部門内で動くため、導入先ごとの作業レベルでロボットに指示させることができます。ロボットは、原則24時間365日働くことが可能です。また、定年退職もなければ、退職金も発生しません。そのため就業規則のようなル-ルは、不要と考えがちです。

しかし、ロボットが正しく働くためには、派遣社員と同様に定められたル-ルが必要です。適正業務の基準や、導入ル-ル、コンプライアンス、セキュリティ規約違反のチェックなど、様々な服務規律を整備し管理する必要があります。

また、職業訓練も必ず必要になります。 RPAは善悪を判断できません。指示された通りにミスをすることなく実行します。そのため、ロボットが引き起こしたトラブルは、作業指示者が、責任を負うことになります。

間違った動作とならないように、単純に業務指示(シナリオ)を作成し、実行すればよいというものでもなく、事故を発生させないためにも、まずは現行の業務を可視化してから、ロボットに仕事を教えることが最適な手法と言えるでしょう。

RPA制御

まとめ

業務委託(BPO)型での導入を行う場合は、一定量の業務を、複数実行により処理することが可能で、業務を集中管理できる、サ-バ型のツ-ルが適していると考えられます。代表的なツ-ルだとAutomation AnywhereやBluePrismなどが有名です。

派遣型での導入を行う場合は、導入先の部門で、実行用のパソコンを設置し、そこにRPAツ-ルを導入します。導入したパソコン内で実行するため、簡易に環境を構築することが出来ます。代表的なツ-ルだとWinActorやUiPathなどが有名です。

ただし、WinActor、UiPathのどちらもサ-バで集中管理できるツ-ルを追加で導入することができます。最初は派遣型で始めて、規模が拡大し、ロボットの統制管理が必要になってから業務委託(BPO)型に切り替えることにより、集中管理化することも可能です。

どのツ-ルが適しているかは、各ツ-ルの特徴を比較しながら、ロボットに処理させたい業務量や、業務内容も鑑みて適材適所に判断するとよいでしょう。

業務委託(BPO)型派遣型
適応RPAツール サーバ型(Automation Anywhere, BluePrism) デスクトップ型(WinActor, UiPath)
導入体制 横断的な選任組織(CoE) 導入部署の内部組織
ロボット管理・実行環境 管理サーバ ローカルPC
ロボット管理体制 統括管理 個別管理
ガバナンス 実行計画、ロードマップ、導入基準、セキュリティガイドライン、開発標準、品質クライテリア、管理台帳、運用SLA 導入基準、セキュリティガイドライン、管理台帳
実行管理 運用部門にて管理 導入(業務)部門にて管理
成果物管理 導入(業務)部門にて管理 導入(業務)部門にて管理

<<[第3回]を読む  [第5回]を読む>>

RPA導入コンサルティングサービス

サービス・ソリューションに関するお問い合わせ

ページトップへ

EBSSトップページ| 個人情報保護方針| サイトのご利用条件| お問い合わせ

イー・ビー・ソリューションズ株式会社